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サフォーのアリアについて語ってみる2

おーまりーる、のほうです。

不滅の竪琴、はこのオペラで唯一、多少有名な曲です。1曲目みたいな技術的にわかりやすい難しさはないし、音域も大したことないし、2回繰り返してcodaだよね、で終わるような曲です。

でもオペラ全体のフィナーレとして歌う場合は、ちゃんと内容をしっかり歌わなきゃいけない。
前半はこれまでいつも自分を慰めてくれた竪琴(音楽)だけれど、この心の傷を癒すことはできない。2番は、海に身を投げる覚悟、ファオンの見る明日を自分はもう見られない、ただ海の底で眠る。

この曲は曲の始まりから終わりまでが、ものすごく長いクレシェンドです。ぼーっと、リリックに始まり、幾つか波がありつつ高まって、ファオンのところではちょっと感情を出し、最後の間奏の後はとても強く深い、決然としたドラマティックな声で終わらなきゃいけない。

ということで技術的にはビブラートの使い方が肝。特にフレーズの歌い終わりがピアノのクレッシェンドに乗ることが多いのですが、そういうところで、声をリリックな声からドラマティックな声、つまりビブラートのある声にするタイミングを少しずつ早くしていく。ビブラートの量も少しずつ増やして、音量も上げていく。それを60のテンポのまま、ちょっとずつちょっとずつ音楽を進めていく。すごく緊密な構成が要求される曲。

初演のヴィアルドさんはとても頭のいい人だったので、多分この曲をしっかり計算して仕上げたんじゃないかな、と思います。

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