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エルミオーネのグラン・シェーナ

そろそろ仕上げに入って、だいぶ歌いやすくなってきました。

エルミオーネで私が歌う曲は
*ピッロとの二重唱
*ピッロの大アリアの下
*オレステとの小二重唱
*1幕フィナーレ
*グラン・シェーナ
*フィナーレ(付、オレステとの二重唱)

なので、エルミオーネには大アリアがありません。
グラン・シェーナはずーっと歌っているのですが、アリアとしてのまとまりにはなってない。なのでちょっと歌いづらいというか構成しづらい。

グラン・シェーナの構成は
*レチ〜小アリア:フェニーチョに、ピッロに、自分が泣いて愛、哀れみを求めていたと伝えるように言う。
*レチ〜小アリア:ピッロへの愛に殉じたいと歌う。
*間奏:ピッロとアンドローマカの結婚の行列
*シェーナ:絶望
*合唱〜オレステとの場面:復讐を誓い、オレステにピッロを殺すように頼む
*ストレッタ:怒りと狂乱
そこから、ピラーデとフェニーチョの小二重唱を挟んで更に
*シェーナ:狂乱の中での後悔と現実逃避
*オレステとの二重唱:ピッロの死を知り、ピッロへの愛を語り、オレステを罵る
*最終シェーナ:オレステと引き離される。オレステを罵って怒り狂う

で、ロッシーニなのにアジリタやったぞー的な場面はなし。二つ目の小アリアが多少技巧的な程度。
そのぶん、リリックな表現やストレッタの勢い、シェーナの言葉優先の喋りがたくさん。

今回音楽として一番楽しいのは1幕のオレステとの小二重唱。短いのですが、とても美しくて、技巧的。場面として一番楽しいのは、グラン・シェーナの中でオレステに「私を愛しているの? だったらピッロを殺してきて」と言うところ。一番キツいのは、グラン・シェーナのストレッタと、フィナーレのオレステとの重唱のヴィヴァーチェ。

なんだか、エルミオーネではそこまで超絶技巧、っていうのはないのですが、同じことを何度もやって、何度も確実にクリアしなきゃいけない、みたいなマニアックな超絶技巧があちこちにあって、結構プレッシャーです。

あと難しいのはとにかく感情表現。エルミオーネはとにかく虚勢を張っていたり、自分で自分の感情がわからなくなっているところが多くて、結構正気なことを言っているのに狂乱だったり。最後も唐突。お客様からすると、終演で「なんだったのあの女?!」になるのは確実。演技もないし、そこが難しいところ。

あとエルミオーネはやっぱりオレステのことが、本当は好きだったんじゃないかな、と思います。トロイア戦争の後始末で唐突にピッロに嫁がされて、ピッロを愛さなきゃいけない、愛されなきゃいけない、と思っている。でも音楽が濃密に絡むのはオレステのところだし。ただ一言、「私を連れて逃げて」って言えればよかったのに。ツンデレは辛いよ、みたいな感じ!?

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