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グノーのサフォーとポーリーヌ・ヴィアルド様

来年の5/15(日)19時ゆめりあホールにて。

毎年お世話になっているアールリリックで、2回目の「アールリリック初演もの」をやらせていただけることになりました。初めてやらせていただいた「初演もの」はマイアベーアの『プロエルメルの巡礼(ディノーラ)』で、これはとても難しいハイソプラノのコロラトゥーラの曲で、初演以降誰も歌ってくれる人がおりません。まあソプラノが歌いたいと言っても、歌えるバリトン(恋人役)がなかなかいない、のも困ったところです。

でもって、今回やらせていただくのがグノーの処女作『サフォー』です。サフォーはメゾの役で、リリックとドラマティックの中間、という感じ。声域は下のGから上はBかな。

アールリリックに初めてお世話になったのは、震災の時の代役なので2011年。カルメンのミカエラを2回やらせていただきました。そのあとうちでドニゼッティ『ルチーア』をやって、アールリリックでマイアベーア『ディノーラ』をやりつつ、うちでベッリーニ『清教徒』とロッシーニ『湖上の美人』『オテッロ』をやって、路線違いのモーツァルト『フィガロの結婚』の伯爵夫人を挟んで、うちでロッシーニ『アルミーダ』、アールリリックでオッフェンバック『ホフマン物語』のアントニア、うちでベッリーニ『ノルマ』とちょっとだけヴェルディ『トロヴァトーレ』、アールリリックのマスネ『タイース』、アールリリックで『マノン』、うちでドニゼッティ『ロベルト・デヴェリュー』のエリザベッタ、『ホフマン物語』のアントニア再び。今やってるのがロッシーニ『エルミオーネ』。

うちの公演は基本的にやりたいもの(で、他にやりたい人がいるもの)をやらせていただいています。アールリリックは演目もキャスティングも村田先生任せ。他は、オペラには基本的に、出ません、と公言しています。充分だし、いろいろ体の事情があって、ご希望に添えないので。

という特殊な事情もあって、私のレパートリーはハイソプラノからドラマティコまで無茶苦茶です。が、アールリリックではリリコ・レッジェーロ扱いだと思っていたので、サフォーが来たのは意外でした。でも楽譜を見て、自分が歌うべき役だと思いました。

前にソプラノ・スフォガートについて書いたことがありますが、サフォーはまさにそれ。コントラルトからソプラノまでの声域を持ち、劇的な表現を得意とした、というポーリーヌ・ヴィアルド様のために書かれた役です。ヴィアルド様は、美貌のプリマドンナ、マリア・マリブランの妹です。はっきり言って不細工だったらしいですが、その特殊な声域とドラマティックな表現力、知性、「ビロードの上を転がる琥珀」な声で、観衆と文化人たちを魅了しました。その中にグノーもいたわけで。サフォーの役は思いっきりヴィアルド様の当て書きです。

ふむ、「ビロードの上を転がる琥珀」っていうことは、つまりキラキラとんがったところがない鈍い声。そして私の声は、リリコ・レッジェーロだった時から、ヴェラータ(覆われた)な音色が持ち味。今はもっと鈍い、セリアというか悲劇声です。でもってベストな声は中音域(中央Cの上のFぐらい)。

ということで、サフォー。とんでもない跳躍が多いですが、そのぐらいびっくりしない耐性はあります(コルブラン様もので)。そして恋人役のテノールは、私が世界一大好きなテノールさま! もうファオンに捨てられてもゼンゼンいいです。

ということで、テンションやばすぎ、なサフォーなのでした。真面目な作品考証はまた後で。

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