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顎のレントゲン

頭を打ったMRIのついでに、顎のレントゲンを撮りました。

打ったところがこめかみと耳の間、ということで、噛む時に痛みがあります、と申告。そしたら、口を開けたレントゲンを撮ることに。別に限界まで開けたわけではなく、普通にあーん、だったのですが、脳神経外科の先生曰く、普通は1.5センチ離れたら脱臼だけど、3.5センチ離れてる、って。

これはもちろんエーラス・ダンロス症候群の影響で、ちゃんと問診票に書いておいたので、先生も「珍しいものを見た」的な感じ。私自身も、人より離れてるのは知ってましたが、センチで出るとちょっとびっくり。まあ肩や股関節も同じぐらいずれるし、そんなものだと思っています。

数年前にまだ発声で苦しんでいた頃も、問題の幾つかは顎にありました。いろんな先生がいろんなご指導をしてくださったのですが、なにせ私は「外れない顎」を持ったことがなく、先生方は「外れる顎」を持ったことがなく。

アンサンブルで頑張って歌ってたら、支えすぎで膝がズレました、とかいうのもよくあることですが、これは歩きにくくなるだけで、歌うこと自体には問題なし。ずっと歌ってたら肋骨が丸く変形しました、というのも、上着が入らなくなるぐらいで、歌うにはむしろ良いこと。おかげでお風呂屋さんで外国人と間違えられますが。

ということで、発声上で問題になるのは、ざっくり、顎だけ。顎の可動性が発声にとってメリットなのかデメリットなのかわかりません。多分両方。

結局のところ、顎がくっついてようが外れてようが、聞いていて心地よい声で、音程やリズムが自由に動けて、強弱や表現を自由にコントロールできるところの声がベストなわけで。

そういう意味でロッシーニのセリアを歌うことは、否が応でもベストな発声に矯正される、というか、不自由なところで歌ってたら、歌えない。モーツァルトやヴェルディ、プッチーニが嘘の声でもいい、という意味ではないですが、嘘の声でもなぞれてしまう。みんなロッシーニもっと歌えばいいのに、と思う理由です。

これ、単にアジリタを歌えばいい、ということではなくて。マイアベーアもアジリタだらけですが、声を矯正する曲ではなく、どちらかというと声を傷つける曲。ロベルトのエリザベッタもそうでしたが、成熟した歌手が声を消費しながら歌う曲。ロッシーニはお医者さんみたい。

……と。でもプッチーニを歌うと「ホームポジション」に戻れる、と言う方もあり。これは単に相性なのか、もうこの辺りはオカルトの範囲です。

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