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体幹を鍛えるための歌のレッスン

鍛えるっつーか壊すっつーか。

エーラス・ダンロス症候群(Ehlers-Danlos Syndrome)が春〜夏あたりに指定難病になるそうで、知名度が若干向上して、新たに診断される方も多いのではないかと思います。関節可動亢進型(Hypermobility Type)は特に。あらゆる(ほんとうに至る所の)関節が緩くて痛くて(恒常的な鈍痛)痛い(刺すような強い痛み)病気です。痛みは時事刻々と場所と程度を移していき、少しの負荷で深刻な損傷を起こします(あっという間に腱鞘炎)。靭帯や腱ばかりでなく、皮膚も内臓も血管もコラーゲンでできているものはすべて弱いので、他にもいろいろ問題がおきます。見た目でシリアスさがわかりにくいし、ずーっと痛いと気持ちが沈むので、鬱や心身症ともよく間違われますが、悪いのはコラーゲンの質なのです。ちなみに優性遺伝の遺伝疾患ですが、関節型は原因遺伝子は特定されていません。

さて、グラハム先生のHypermobility Syndrome本では、適切な監督下にきわめて軽い運動をするのは良い、と書いてあったのですが、私の主治医は、やらないでいいと。確かに「適切な監督下」というのが難しくて、私のついていたパーソナルトレーナーさんはいろいろ苦労してくださったのだけれど、結局肩を壊してしまった。「XXに効く運動です」がことごとく違うところが痛くなって、お手上げ状態。

さて、私はずーっと歌っているので、正しい発声が体幹、特にインナーマッスルを鍛えることを知っています。でもって正しすぎる発声は腰だのあちこちを壊すことも知っています(健常な方でも歌手はだいたい腰痛持ち)。

でも、「正しすぎる」域まではなかなか行かないもの(ふつうはその前に声帯がヘバるので)。歌うことは体幹のすべてを使うので体によいし、深呼吸の効果もあるし。基本的には、どれだけ歌っても関節に負荷がかかりすぎることはないです(一時的に顎関節などにくることはありますが)。体力ミニマムなところからでもスタートできるので、カラオケでもいいのだけれど、体を鍛えるために、ちゃんとベルカントな発声で歌う、というのも、いいんじゃないかな。役を歌う、ということも、心理的によいし(逆効果な役もあるけれども)。おともだちの整体師兼テノール氏、そういうレクチャどうですかね(人任せ)。

それに正しく使われた声というのは、歌っていても聞いていても、猫のごろごろみたいに体を活性化したり、リラックスさせたり、するもの。私の中では、メンタルヘルスケア的に「今の気分」別、(生で)聞くべき歌手リストができているぐらいです(笑) 癒されたい、シャキッとしたい、前向きになりたい、気力をもらいたい、安心したい…などなど。

発症後の28歳の時、当時の先生のお宅に通うだけで疲れ果てていたし、ふつうのアリア一曲歌うのに、途中でバテてしまって、カットやペース配分を考えなきゃいけないぐらいへなちょこでした。それが……今ではソプラノの役の中でも有数のタフな曲を歌ってしまうほどに(^^;) 四肢はかなりボロンチョですが、体幹が強いぶん、日常生活もそれなりに送れているし、ギリギリ仕事もできているし……危機だけど。

みんな、諦めたらそこで試合終了だよ!

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