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タイースと陶酔

マスネさんは、とにかくなんだか、スペクタクルな感じ。

タイースとエスクラルモンドを初演したソプラノのせいかもしれないけれど、強弱やテンポもジェットコースター感がたっぷり。そして落とし穴にはまりまくり。。来春もマノンで、マスネさんと付き合うことになるので、しっかり慣れておかなきゃ。

タイースは、G、B、high-Dで張るところがあるのだけれど、ソプラクートの音ではなくて、アクートの音。笑うところはソプラクートでいいと思うけれど、アリア終わりとか、フィナーレのhigh-Dとかは、下から力で上げた音でないとおかしい。

アクートのDというのはけっこう重い課題だったのだけれど、ガラ&ノルマが終わって、なんかふつうに入るようになってきた。ppのあとにsfって書いてあってもびっくりしなくなったし、パッサージョでf>pとか書いてあっても安心してpに持っていけるようになった。どれもこれも体(歌うための、限定)が強くなって、支えが安定してきたから。

今年は前半、ぜんそくでほんとうにひどい状態だったけれど、秋は過密スケジュールが幸いしたのか(気を抜く暇がない)、喉はけっこう好調。かなりの無茶をやらかしても声帯がついてこられる状態で、とても楽しい。

が、北海道と東京でリンパドレナージュに行ったら、体がガチガチで何かいろいろ流れていないとか。

今のとこ、モルヒネのかわりに歌という名の麻薬で生きている、という自覚はある。

で、歌ってない時のちゃんと生きてない感とか、なんだかすべての物事に無感動になっていたり、意思や欲望を欠いていたり、感情がものすごく冷めやすく……というかニュートラルに戻りやすくなっていたりするのも……これはいろんな無理の反動なのか、それとも歌ったり演じたりすることで感情を呼び起こしているのにもかかわらずこうなのか、悩ましいところ。

タイースは恋愛のすべてを知り尽くした上で、人嫌いになり、宗教に身を投じて陶酔を知る。なんかそういうふうに死んでいきたいというような気分もあるのだけれど、宗教を学問として勉強してしまったから、そうもいかない。心理学もそうだけれど、中身を知らない人にしか効かない薬だものな。

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