« ガラのお稽古 | トップページ | イル・トロヴァトーレ(のいろいろ間違った)めも »

オンボロ・ドラマティック

アガーテちゃん、ウェーバーといえどドイツもの。となると、ダジリタのないドラマティコの入り口。

ルチーアをやっていた時……もう少し前かな、から、自分の声の最終目標はノルマ。つまりドラマティコ・ダジリタ、だというのはありました。この5年ぐらい、怒濤の勢いで声……じゃないな、支えと音が重くなっているのに、先生によるとまだまだ足りない、体のポテンシャルのちょっとしか使えてないって(-_-;)

最近、飲みの席でおともだちに、発声に対して病気の影響があるのか?と訊かれて「こっちに行ってみてだめだったら違うところに行ってみて…っていう感じ」みたいなことを答えたのですが、影響があるかないかといえばあるし、たぶん悪い影響ばかりではないけれど、やはり人と違うところはあるのじゃないかな。一番の問題は体調の良い日が少ない=体をフルに使える状態が少ないこと。で、声帯と体格のキャパシティに対して、必要な筋力と体力を付けるのが難しいこと。

与えられなかったものを嘆くような不毛なことはやり尽くしたので、そういう質問にいまさらグサグサくることもないけれど、オンボロな体でもたまにすごくいいポジションを作れた時とか、ちょっと甘い夢を見たくなることもあったり。いや今がまさに甘い夢を見ている最中か。

ま、特殊事情はともかく、いわゆるレッジェーロとドラマティコの違いは、横隔膜の位置が15センチぐらい下。咽頭まわりの使い方が数センチ後ろ。音の取り方は常に斜め下。マスケラに直接当てに行くのではなくて、構音しているところから体の後ろ斜め下にぎゅーんって弓を張って、矢の先である焦点がマスケラに勝手に入っている感じ。

別の言い方をすると、テッシトゥーラの重心が五線の下のほう。なんというか、下のファと上のファの単音をそれぞれ一番出しやすい歌い方で出すと、上記のような体の位置は上下で違うところにあるのだけれど、レッジェーロの場合は上のファの体の位置で下のファを出し(だからほとんど聞こえない)、ドラマティコの場合は下のファの体の位置で上のファを出す(バネを無理矢理ひっぱるような重労働)。なンで上と下が違っちゃいけないのか……違うとレガートにもアジリタにも、つまり旋律にならないから。もちろんテクニックとして違う音を使ったりはするけれど、基本的に。

さらに別の言い方をすると、バリトンみたいな発声。歌っていて、これほんとにソプラノの音なのかな? バリトンじゃない?と思うぐらい重いぐらいでいいらしい。バリトンで聞いているだけで不快になるタイプの声がたまに(…正直頻繁に)あるのだけれど、これはポジションは低いけど音の焦点が合っていない。ただ力で音を上げているだけ。ソプラノでドラマティコだとかリリコとかいう人にも、そういうのがちょいちょいいるけれど、そういう人はだいたい上の音が出ないしアジリタも歌えない。これはバランス勝負だから。もちろんそういうガサツじゃないちゃんとしたバリトンの発声は、ドラマティックの参考にはとってもなるわけで。響きの厚みとか空間の感じ方とか。

……ん。私の今の声は姫さんとおじさまの合作みたいなものかも(*^^*)

|

« ガラのお稽古 | トップページ | イル・トロヴァトーレ(のいろいろ間違った)めも »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)


コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。



« ガラのお稽古 | トップページ | イル・トロヴァトーレ(のいろいろ間違った)めも »