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ウィーン&ミュンヘン歌劇場の旅

11年ぶりのヨーロッパに行ってきました。治安が良くて、足回りも良くて、街が綺麗で、歌劇場があって……と同僚に相談したら、ミュンヘンがいい、と。

成田からミュンヘンへ。ANAの荷物デスクで乗り継ぎになる旨を伝えると、バゲッジタグを作り直してくれたのだけれど、Viennaをヴェローナですか?と訊かれて一抹の不安。
ミュンヘンで乗り継ぎ。飛行機が早く着いたのとダイナースのラウンジがターミナル1にしかなくて、時間を潰すのが大変。ヴィエンナことウィーンに到着。荷物も無事。市内までの定額タクシー、カード払い。「こちらのジェントルマン」に着いていくように言われる。ベンツだ(といってもこの後、タクシーはすべてベンツかBMW)。
インペリアル・ホテル着。夜、バーに行くと生演奏のピアノ(ベーゼンドルファー)の音のいいことと言ったら……。日本の曲も弾いてくださって、さくらさくらと荒城の月でした。日本で何かのテーマ曲を作った事があるとか。NHK特集?みたいな聞き覚えはあるけれど、何かわかんなかった。
翌日は、以前貴族の館だったというホテル内を探検後、歌劇場までの道を確認して、シシィ博物館と王宮へ。ダメ王妃エリザベートにうんざりしつつ王宮に入ったからか、どうもイマイチ。ホテルの今も生きているインテリアに比べると、モノの配置が雑すぎる。
夜はウィーン国立歌劇場でトスカ。すばらしかった。ごく正当派な演出、重めの声のトスカとスカルピア。カヴァラドッシが弱くて3幕がちょっとキツかったけれど、とても堪能しました。各席に字幕がついていて、ドイツ語と英語を切り替え。ボックス席はその場にクロークがありました。内装も豪華で、休憩中見て回るのも楽しかった。
3日目は、朝から小雪。ケバブ屋さんででっかいラップ。ワッフル状に焦げ目がついていて美味しい。チェックアウトしてミュンヘンへ。
ミュンヘン空港から、普通にタクシーでホテルへ。ケーニヒスホフ・ホテル着。またまた歌劇場までの道を確認して、ビアハウスで夕食。その日の夜に、バイエルン州立歌劇場でさまよえるオランダ人を見る。1幕はよかったんだ、まあ。2幕は現代置き換えで、3幕はストーリー改変。休憩ないし、椅子は堅いし…泣。でも歌手の声はやっぱりすばらしかった。オランダ人もゼンタも少し軽めだったけれど。劇場はウィーンほど豪華ではなく、質実剛健という感じ。
4日目は、レジデンツ(王宮)へ。第二次世界大戦で相当壊れたらしく、復元の部屋が多かったのだけれど、そのぶん修復や保存にかける熱意を感じました。道に迷って出られないかも?と思うぐらい時間がかかりましたが、見応えあり。宝物館はすごかったです。時代別に金属、宝石や貴石の加工技術が洗練されていく様子がよくわかりました。オーディオガイドの英語が聞き取りやすくて嬉しかった。ウィーンもミュンヘンも基本的に英語が通じて、いろんな説明も併記してあるので便利。レジデンツの帰り、歌劇場の傍でディアンドルのお店を見つけて……カジュアルなお店は他にもあったけれど、かなりいいものが置いてあって、一揃え、合わせていただきました。高かったけどよかった。
5日目は、時差ぼけであんまり寝られない深夜に思い立って、早朝からICEに乗ってニュルンベルクへ。特急電車で1時間20分ほど。準備が何もまったくない状態で、観光案内所もまだ空いてない、という状態でしたが、旧市街は小さくて、案内板で大丈夫でした。博物館が開くまでの間に、ワーグナーの「ニュルンベルクのマイスタージンガー」で有名なハンス・ザックス像にお参り。靴屋のマイスター(職人の親方)で、ニュルンベルク1の歌手であり詩作家であるという私的おっさん萌え要素たっぷり。…ナチス絡みか、観光資源としてのPRはまったくありませんでしたが、10年後ぐらいには、おっさんグッズが出ていますように。その後王宮に上がって中を見学。王宮といっても中世風の小さなもので、中世の武具などが展示され、ゴージャスになる前の時代の素朴な雰囲気が味わえました。あと王宮から下ってきた途中に、唯一残っている豪商の館というのがあり、どっしりとした木のつくりが美しく、街の変遷や建物の見所、評議会による統治、商人や職人に関する展示が興味深かったです。で、またまた靴屋のおじさまと再会。去年のワーグナー・イヤー特別展でのザックスさん特集本をお土産に。
ミュンヘンに戻って、夜はバビロンという新作オペラを見ました。去年初演のプレミアで、2期目の公演ということでしたが、現代音楽とオペラという声の芸術、ライブイベントの総合芸術としての価値を追求した意欲作で、歌手も生かされて素晴らしかった。私は現代演出大嫌い、時代の淘汰を受けていない新作オペラになんかまったく期待しない派なのですが、良いものは良いです。武満の雅楽の新作、秋庭歌を聞いた時のような感じがありました。よかった。
6日目は雪。散策と教会巡りの後、お土産買って空港へ。楽しい旅でした。

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