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アルミーダ様の狂乱

ちょっとずつ譜読み。

某かっこいいメゾさんに、アルミーダやってるんです、と言うと、アルミーダいいよね!と言ってくださった♪ だいたい曲名を知ってる人がほとんどいないし、曲の中身を知っている方も稀だし、さらにアルミーダ役を歌うのが楽しいと思う歌手もほとんどいないと思うので、とっても嬉しかった。

さて、アルミーダ様のアリアは、2幕にある「愛の甘き帝国に」です。内容は、愛に逆らえるものなどいない、若い今のうちに楽しみましょう、という、リナルドくんは私のモノ堂々宣言!みたいな強烈かつ自信に満ちたもの。でも内容なんかどうでもいいぐらいものすごく技巧的な曲。派手な跳躍、延々と続く三連符、複雑な分散和音、どこの音を踏んでいるのか自分でわからなくなるようなラストスパート。ドランマティコ・ダジリタのための強烈なアリアです。セミラーミデとか、レッジェーロの人がアリア歌ったりするけれど、アルミーダのアリアは低音鳴らすのが楽しい人じゃないと無理。なので、むしろ高音が出るメゾさん向きかも。エレナちゃんのアリアはまだ旋律があってのアジリタで、リリックな要素があったけれど、アルミーダはとにかく技巧と強い声で聞かせる曲。

でもって、アリア扱いではないのだけれど、いわゆる「狂乱の場」に当たるものが最後の最後にあります。リナルドが自分の元を去るとわかったアルミーダは、リナルドを罵り、いっそ自分を殺してと懇願し、かき口説くのですが、ウバルドとカルロはもう無理矢理リナルドを海に連れて行きます。ショックで気絶したアルミーダは、リナルドへの愛と、彼への復讐の間で迷いますが、ついに復讐を決意し、魔法で冥府の妖女・魔物たちを呼び出し、すべてを破壊せよと命じます。

この、愛と復讐の間で揺れ動くアルミーダ様の気持ちを、ロッシーニはこれでもかというような両極端な旋律をぐちゃぐちゃに入り交じらせることで表現しているので、なんだか曲の構成を把握するのに時間がかかっています。そのあたりが「狂乱の場」っぽくて、すごく集中力がいりそう。壊れやすいお姫様たちの狂乱と違って、ダマスカス1の魔女という、今で言うと超キャリアウーマンとか有能な女スパイみたいな女の狂乱なので、なんかすごいです。ちょっとセミラーミデのアッスール(バスバリトン)の狂乱みたいに、壊れるなんてありえない人が壊れてる、感があります。どきどきわくわく。

きっとイザベッラ・コルブランは、アルミーダ様みたいにカッコよくって強烈なねーちゃんだったんだろうなあ…。

ロッシーニは今、どろぼうかささぎの二重唱も歌っているのですが、アルミーダに比べるととっても音がシンプル。アジリタはあるのですが、ひねくれてないというか何というか。合わせの10日前に楽譜もらって、3、4回歌ったら、だいたい音がわかる感じ。愛の甘き帝国に、なんか、何回歌ってもどっか間違ってる(T_T) 二重唱、四重唱もあるし、まだまだ譜読みに時間がかかりそうです。

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