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お祈りの四重唱

もちろん清教徒の話。お祈りの三重唱、なら別のエルヴィーラですが。

お稽古の録音を聞きながら楽譜を見ていたのですが、お祈りの四重唱のフクザツなことといったら。パリ版の初演のキャストがどれだけ力があったのかを思い知らされます。

まず最初は縦線が揃っているのですが、主旋律のエルヴィーラが中音域中心。アルトゥーロがオブリガート的な高い音を歌っていて、リッカルドはややテノール寄りの内声、ジョルジョがさすがにベースラインを守っているのですが、外声でぶつかってたり、和音が複雑。フレージングも複雑で、通常2フレーズに別れるようなところが1フレーズとして処理されてます。ブレスが超長いのが前提。エルヴィーラは低いのに、装飾音を歌うときだけアルトゥーロより上に出ます。
次は高声と低声に分かれるのですが、高声組はエルヴィーラがラインを作ってアルトゥーロがそれを上に抜ける。テノールの高音の優美なpp処理が問われる部分です。次はエルヴィーラとリッカルド、アルトゥーロとジョルジョに分かれて、2つのテーマを掛け合いの掛け合い。の中で引き継がれるdien gloria al creatorのミファファ〜の音は、アルトゥーロは上なのに、エルヴィーラは下で中音域。しかも最後はオクターブ上げて超ブレスの長い装飾音で終わる。
よくこんな曲を、しょっぱなの、しかも影歌で書けたなベッリーニ、という感じですが、聞く耳があるお客様には、おお、こんなのを軽々こなすキャストなら期待できる!と……。あああああ。こなせてなかったらどうなるんですか、センセイ!みたいな感じで。。。

と、この曲だけで、「アルトゥーロは異常に高い」「エルヴィーラはラインが中音域にある」「リッカルドはテノール的なことを要求されるバリトン」という清教徒のキャスティングの異常さを物語っています。おじさまはこの曲はまあ普通なのですが、この後a te o caraで「バスじゃダメなのバスバリトンなのジョルジョおじさま」なのが顕れるのです。

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