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失われた「音楽」を探して

今日は椿姫の最後から2回目の稽古(でも通しではない)。

自分の責任の2幕2場。昨日と今日と1時間ずつ練習して(平日は無理…)、いちおうトンチンカンな動きはしないぐらいにはなりました。立ちは特についていないので、歌詞に合わせればOK。バローネは本日も姿なし。当日だけなのかな〜。まあ、当日もいなくても別にいいです。

でもって、今日ご指摘いただいたのは……。「役」つまり、「音楽」の中に入るということ。はい、自覚充分です。私の「音楽」はどこに行ってしまったのでしょう? ルチーアが、エルヴィーラが、オフィーリアが「憑いてる」と言われたころの私は。技術的にはゼンゼンだったのに、あなたの歌が一番好きだったとイタリアで言ってもらった私は、どこに行ってしまったのでしょう?

集中力でしょうか? それは絶対あります。物書くのと同じです。愛でしょうか? それもきっとあります。半年でアリア1曲、演技なしの時の曲への取り組み方と今とは確かに違います。技術的なことでしょうか? なーんにも考えないで好き勝手カラオケみたいに歌っていたころと、発声とか発声とか、様式とかトラディショナルを意識した今と。ま、それはあると思います。感性だけに頼っていたところに理屈とか知識がついてくるわけで。でもそれはないと、前に進むことができません。

……もしかして、そもそも音楽性でしょうか? 人に合わせる(アリアの伴奏は合わせてもらうものだし)のに、自分の中の音楽を消しているのでしょうか? ……まあ、ないことないです。でもそうしているうちに、自分の中の音楽、音楽への感性が鈍ってきてはいないでしょうか。まあ私も今は「現実」に生きている(しかも「現実」の塊の金融だし)ぶん、ファンタジーに戻るための壁が高くなっているのかもしれません。

私はまだ、何にも負けないような歌い手ではありません。伴奏に助けてもらいたいし、共演者に引き立ててもらいたい。先生のご指摘に、5年後にできるように努力します、と答えたのだけれど、ほんとに5年後、そんな歌い手になることができれば。……ん、なんというか。人生思い残すことないんじゃないだろうか。

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