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ネブカドネザル

5日、文京シビックホールでのナブッコ公演に参加してきました。合唱での参加でしたが、久しぶりに舞台の雰囲気を味わえてよかったです。ソリストさんの演技や振付けられ方、指揮に合わせてアリアやレシタティーヴを歌うこと、練習で抜いていいところとそうでないところ、あと、暗転幕や緞帳に頭をぶつけない倒れ方(笑)。演技することに、見られるためにという要素を常に付け加えておくこと。どう見られているのかを意識することは、歌っている時の視点をもう一つ増やすような感じ(役に入っている視線、冷静な自分、に、観客としての視点を加えるということ)。
もちろん発声についてもいろいろ観察できました。女性主役のアビガイッレはドラマティック・ソプラノなのですが、レジェッロの私との、音の高さによる響かせ方や身体の使い方の違いを間近で観察できたのはとても興味深かったです。オケ付きの舞台で、客席の端まで声を届かせる歌い方はやはり、サロンで歌うのと少し違いますね。でも、一番肝に銘じたのは、どんな環境でも、状態でもすぐにちゃんと歌うことと、それができるスタミナとか喉の強さとか、冷静に調整できる能力とか。オペラの舞台とは歌うのにベストな環境ではないのですね。
あと一つ。どんな業界でも同じですが、共演した方、関係者、観客に、歌だけではなくいろいろな意味で素敵だと思ってもらえることはとても大事だと感じました。私たちの「指導者」という役回りだった大祭祀長ザッカーリアや女王になる王女アビガイッレ、最後には(合唱の役にとって)リーダーとなるナブッコ王役の役者さんたちを素敵だ、と思えたのは幸せでした。そうでなかったとしたら、演技をするのが少し大変でしたでしょうから。
オペラの舞台というのは、すごいものだけれど、そんなにすごいものではないもの。課題はたくさんありますが、課題があるというのはとてもいいものです。

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